厚生労働省

知って、肝炎

活動報告

2022.11.16肝炎対策広報大使の徳光 和夫氏が京都府を訪問「”一生に一度”の肝炎ウイルス検査が、これからの人生において大きな安心に繋がります。」

11月16日(水)に、「知って、肝炎プロジェクト」肝炎対策広報大使を務める徳光 和夫氏が京都府を訪問し、肝炎対策推進について懇談を行いました。

■「”一生に一度”の検査をすることが、大きな安心に繋がることを伝えたい。」

懇談の冒頭で、徳光氏は「実は、肝炎ウイルスのキャリアは国内で200万人以上もいると推計されています。」と、警鐘を鳴らしたうえで、肝炎という病気は、高齢者に限った病気ではなく、若い世代も注意する必要があることについて言及しました。「近年は、若者の”オシャレ”文化の中にも、肝炎の感染経路が潜んでいるのではないでしょうか。ウイルス性肝炎は血液を介して感染するのですが、衛生面への配慮がなされずに、タトゥーやピアスの針が使いまわされていた場合、そこから感染してしまうといったことも考えられます。若い方にも、肝炎という病気についてちゃんと理解を深めていただきたいです。」と、訴えしました。

京都府民に向けたメッセージを求められると、徳光氏は「”一生に一度”のたった一回の検査をすることで、皆さんの今後の長い人生において安心することができますし、もしかしたら肝炎を発見することができるかもしれません。京都府は肝炎対策についても積極的に取り組んでいますが、まだまだ肝炎についてご存じではない方も多くいらっしゃると思います。一人でも多くの方に肝炎という病気について理解を深めていただき、検査に行っていただきたいです。」と、声を大にして、肝炎ウイルス検査の重要性を呼びかけました。

■ 肝炎ウイルス検査のハードルを下げるために

京都府立医科大学の伊藤氏は、「肝炎の怖さの1つとして、感染していても熱や痛みなどの症状が出にくく、自分が肝炎にかかっているかどうかが、分かりづらいという点があります。肝炎ウイルスにかかっているかどうかは、少量の採血で分かります。”一生に一度”で構いませんので、皆さんには検査を受けていただきたいです。」と発言されました。

また、京都大学の妹尾氏は、「肝炎は、陽性になっても気づかずにそのまま放置してしまう方が多くいらっしゃることが課題です。病院としては、肝炎治療に来院された方だけと向き合うのではなく、肝炎以外の治療目的で医療機関にお越しになった方に対しても、肝炎ウイルス検査についてご案内をして、病院側から積極的に肝炎ウイルスの陽性者を見つけていくことが重要だと感じています。」とコメントしました。

検査体制の拡充を進める京都府ですが、一方で、まだ取り組まなければならない課題も残るといいます。西脇知事は、「以前は、京都府内での肝炎ウイルス検査の受検者数は、毎年13,000人前後で推移していましたが、新型コロナの流行後は、10,000人を下回る人数となっており、”検査控え”をする方が一定数いるのが実情です。この検査控えが一過性のものとなるように、京都府としても、より一層肝炎に関する正しい知識の普及と、肝炎ウイルス検査の必要性・重要性を伝えていきたいと思います。」とコメントされました。

また、検査に興味を持っても、「検査場所を調べて」「予約を行い」「検査会場へ行く」ことに対して手間だと感じている方も少なからずいるとのことで、今後は、「ついでに」「予約なしで」「その場で」検査が受けられるような仕組みを構築していく意向が、西脇知事より伝えられました。

日時:2022年11月16日(水) 15:00~16:00
催事名:京都府 表敬訪問
開催場所:京都府庁
出席者:
「知って、肝炎プロジェクト」 肝炎対策 広報大使 徳光 和夫氏
京都府知事 西脇 隆俊氏
京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器内科学教室 教授 伊藤 義人氏
京都大学大学院医学研究科・消化器内科学講座 教授 妹尾 浩氏